2026年10月29日 公開 / RandyLab(新潟県糸魚川市)

化学物質を小分けした容器のラベル表示
明示するのは2項目、方法はラベル・掲示など

塗料、洗浄剤、溶剤を一斗缶や18Lの容器から小さなボトルに分けて使う。工場ではよくある作業です。2023年4月1日から、ラベル表示の対象になる化学品を、法定のラベルがない別の容器に移して保管するときは、その容器を使う人に「名称」と「人体に及ぼす作用」を明示することが事業者に義務付けられました(労働安全衛生規則第33条の2)。何を書けばよく、どこまでが対象なのかを、厚生労働省のQ&Aに沿って整理します。

1.明示するのは「名称」と「人体に及ぼす作用」の2つ

第33条の2で明示が求められるのは、ラベル表示の項目のうち名称と人体に及ぼす作用の2つです。この条文としては、元の容器のラベルにある注意喚起語や貯蔵・取扱い上の注意まで全部を書き写す決まりではありません(ほかの法令にもとづく表示の決まりは、別に確かめてください)。

ただし「人体に及ぼす作用」は、化学物質の有害性情報のことです。GHSの絵表示(ドクロや炎のマーク)だけでは足りません。小分け前の容器に書かれている有害性情報に相当する内容を書きます(厚生労働省Q&A Q14-3)。たとえば元のラベルに「吸入すると有害」「眠気又はめまいのおそれ」とあれば、その内容です。

2.方法はラベルに限らない(掲示・一覧表なども可)

明示のしかたは、容器へのラベル表示に限られません。貼れないときだけの代わりではなく、どれを選んでもかまいません。厚生労働省のQ&A(Q14-1)は、次のような方法を挙げています。

Q&Aには、容器ごとに番号を付け、番号と物質名・人体に及ぼす作用を別に掲示する例も書かれています。小さな容器や、数が多くて貼りきれない現場では、この方法が現実的です。

3.第33条の2による明示の対象外になる場合

反対に、自社で作った対象の化学品を、法定の表示がない容器で保管する場合は明示が必要です(Q14-1)。同じ会社の別の工場へ移すときは、譲渡・提供には当たらないのでラベル表示・SDS交付の義務はありませんが、SDSの周知と、別の容器で保管する際の明示は必要です(Q9-4)。

4.対象になる化学品

第33条の2の対象は、労働安全衛生法施行令第17条の製造許可物質と、第18条各号のラベル表示対象物です。混合物は、物質ごとに決められた含有量などの条件に当てはまるものが対象です。対象物質は国が段階的に追加しています。元の容器のラベルやSDSは確かめる手がかりになりますが、ラベルやSDSが無いことだけで対象外とは判断できません。リストの更新日は「4本のリスト」と更新日にまとめました。

5.小分け容器ラベルのひな形(無料)

A4に8枚取りのラベルです。「名称」「人体に及ぼす作用」の2項目に、あとで確かめるための社内の欄(小分けした日・小分けした人・元の容器とSDSの場所)を足しています。印刷して手書きで使えます。登録やメールアドレスの入力は要りません。

小分け容器ラベル(Excel・A4・8枚取り)をダウンロード

水や油で字が消える場所では、印刷後に透明テープで覆うか、耐水の用紙をお使いください。化学物質の台帳にはSDS管理台帳のExcelひな形もあります。

6.現場で決めておくと楽になること

出典:厚生労働省「化学物質対策に関するQ&A(ラベル・SDS関係)」Q9-4・Q14-1・Q14-2・Q14-3(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11237.html、2026年10月29日に当社が確認)、労働安全衛生規則第33条の2(e-Gov法令検索)。

台帳とSDSをまとめて見たいとき

当社の化学物質管理アプリは、薬品の台帳・SDS・リスクアセスメントを1台のパソコンと社内LANでまとめます。事故のときは、登録済みのSDSの応急措置の情報を検索して表示できます。薬品5件まで、無料の体験版をお試しいただけます。

製品ページを見る(体験版・稟議用の資料のご案内あり)

※小分け容器の表示とリスクアセスメントの実施義務は事業者にあり、化学物質管理者はその管理などを担います。本アプリはその作業を支援する道具であり、代行や監査合格の保証をするものではありません。営業のお電話はいたしません。

関連ページ

本ページは厚生労働省の公表資料に基づく一般的な整理です。法令・対象物質・適用日は改正により変わるため、最新は厚生労働省の一次情報をご確認ください。